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繁忙期を迎え撃つ! 飲食店スタッフの採用強化策

22.11.01
業種別【飲食業】
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コロナ禍以降、飲食業界の人手不足に拍車がかかっています。
原価高騰や客足の戻りにムラがあることなどから、「採用はしたいけれど、人件費をやみくもに使うのは避けたい」と頭を抱える飲食店も多いのではないでしょうか。
一方で、これから迎える繁忙期に向けて、きちんと業務を回せるだけのスタッフ確保にも取り組む必要があります。
そこで今回は、飲食店スタッフの採用率をアップするための、募集・採用の工夫について紹介します。
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採用ターゲットの絞り込みと労働条件の設定

コロナ禍からの回復の兆しがみえる飲食業界。
最近では、居酒屋を中心に売上が回復しているという情報もあります。

一方で、最近ではパート・アルバイトや社員の確保がより困難になってきており、「コロナの影響でさらに人が見つからなくなった」という声も多く聞かれます。
そのような状況で、効率的に採用活動をするには、戦略を立てて目的に合った人材を確保することが大切です。

採用活動にあたり、押さえておきたいポイントは以下の2つです。

●採用したい人物像を明確に絞り込む
●人物像に合わせた労働条件や待遇を設定する

人物像の絞り込みについては、『どんな仕事を任せたいか』を踏まえ、必要な能力やスキルを明確にすることです。
たとえば、ウエイター・ウエイトレス業務のみに絞るのか、簡単な発注や調理まで任せたいのかによって、必要な能力やスキルが変わります。

求人票の書き方にも工夫が必要です。
求人票には、『どのような人材を必要としているか』『その人材にどのような仕事を任せたいと思っているのか』を、明確に書く必要があります。
これらを踏まえると、『飲食業のスタッフ』と表記するだけでは不十分といえます。
業務内容や必要なスキルを具体的に表記することが大切です。たとえば、以下のような書き方を参考にするとよいでしょう。

●伝票を見ながらのレジ打ち経験が必須
●日本料理店の接客でお客様へ食材の説明をすることもあります
●接客スキルが必須ですが、他業種での接客経験があれば未経験者も歓迎

このように丁寧に説明することで、採用後のミスマッチが起こりづらくなります。
採用したい人物像が決まると、労働条件もより明確になります。
時給か月給か、残業代はいくらか、昇給ルールやシフトの決め方など、求職者がイメージしやすい記載を心がけましょう。


選考・採用に活用できるオンラインツールは?

SNSやオウンドメディア、投稿サイトなど、Webサイトやツールを利用した『Web採用』が年々存在感を増しています。
ここからは、実際にWebサイトやツールの活用事例を紹介します。

<事例1 若者に向けてSNSで職場を見える化>
居酒屋や洋食店を展開しているある企業では、Instagramに採用専門アカウントを設けています。
Instagramは写真の投稿と閲覧が主な機能であり、ユーザー層には学生など若者が多いSNSです。
スタッフが実際に働く様子などの写真を載せることで、来店客や、採用サイトからInstagramのアカウントを見た若者が店舗に親しみを感じ、アルバイトに応募してくる流れができました。

<事例2 社内報をWeb公開>
年間100人規模の採用に成功したある企業は、投稿サイト『note』で社内報を公開しています。
求職者に社員向け情報を公開したことで、さまざまな転職者の存在や、部署の雰囲気が伝わるようになり、結果的に応募数の増加につながりました。

<事例3 公式サイトの充実>
全国展開の焼き鳥チェーンの採用専門サイトでは、雇用形態別の情報を発信しています。
新卒・中途・アルバイトそれぞれに向けたページを設け、メッセージ性のあるキャッチコピーや、その雇用形態ですでに働いている人の情報なども発信することで、応募増加につながっています。

<事例4 出戻り採用の強化>
大手チェーン店のなかには、かつて在籍したスタッフを対象に特設サイトで再就職を呼びかけている例もあります。
やむを得ず退職に至ったスタッフを再び迎えることができれば、即戦力としての活躍が期待できるでしょう。
企業によっては、希望に応じて退職後もオンラインでつながり社割を提供するなど、関係を継続するためのさまざまな取り組みが展開されています。


オフラインの接触でミスマッチを回避

採用後のミスマッチを防いで人材を定着させるには、オンラインだけでなく、対面でのつながりをつくることも大切です。
ある企業では、知人や友人の紹介による『リファラル採用』で人材の定着が進みました。
知っている人からの紹介であれば、求職者は今後働く職場の実態を把握できます。
また企業も、既存スタッフが知人や友人に勧めたくなるような環境づくりに努めるため、スタッフ全体の離職防止にもつながっています。

スタッフに長く活躍してもらうにはこうした手法だけではなく、研修や面談などの継続的なコミュニケーションが必須です。
繁忙期に向けてオンラインとオフラインの両方を活かし、効率的に採用活動を進めてみてはいかがでしょうか。


※本記事の記載内容は、2022年11月現在の法令・情報等に基づいています。