『在籍型出向』により労働者の雇用維持に取り組む事業主を助成!
新型コロナウイルス感染症の影響により、事業活動の一時的な縮小を余儀なくされた事業主は少なくありません。
一方で、コロナ禍における変化の波に乗り、業績を伸ばした企業も存在します。
このように、人材が一時的に余っている・必要な企業間で、従業員の雇用安定維持を図りつつ、『在籍出向』という形で労働力を融通しあう取り組みに対する助成金として、『産業雇用安定助成金』があります。
本助成金は、出向元・出向先双方の事業主に対して、出向にかかる経費や賃金の一部を助成します。
支給要件や支給額について詳細を説明します。
一方で、コロナ禍における変化の波に乗り、業績を伸ばした企業も存在します。
このように、人材が一時的に余っている・必要な企業間で、従業員の雇用安定維持を図りつつ、『在籍出向』という形で労働力を融通しあう取り組みに対する助成金として、『産業雇用安定助成金』があります。
本助成金は、出向元・出向先双方の事業主に対して、出向にかかる経費や賃金の一部を助成します。
支給要件や支給額について詳細を説明します。
産業雇用安定助成金
【主な支給要件】
本助成金の支給対象となる『出向』に該当するには、以下のような条件があります。
●新型コロナウイルス感染症の影響により事業活動の一時的な縮小を余儀なくされた事業主が、雇用の維持を図ることを目的に行う出向であること
●出向期間終了後は元の事業所に戻って働くことを前提としていること
●出向元と出向先が、親会社と子会社の間の出向でないことや代表取締役が同一人物である企業間の出向でないことなど、資本的、経済的・組織的関連性などからみて独立性が認められること
●出向先で別の人を離職させるなど、玉突き出向を行っていないこと
2021年8月1日からは、独立性が認められない子会社間などの事業主間で実施される、以下の条件を満たす出向についても、助成金の対象となりました。
●資本的、経済的、組織的関連性などからみて独立性が認められない事業主間で実施される出向であること
●新型コロナウイルス感染症の影響による雇用の維持のために、通常の配置転換の一環として行われる出向と区分して行われる出向であること
●2021年8月1日以降に新たに開始された出向であること
【支給対象事業主】
●新型コロナウイルス感染症の影響により事業活動の一時的な縮小を余儀なくされたため、労働者の雇用維持を目的として在籍型出向により労働者を送り出す事業主(出向元事業主)
●当該労働者を受け入れる事業主(出向先事業主)
【支給対象労働者】
●出向元事業所において雇用される雇用保険の被保険者であって本助成金の支給対象となる「出向」を行った労働者であること。ただし、次の(1)から(4)のいずれかに該当する方を除きます。
(1)出向開始日の前日まで出向元事業主に引き続き雇用保険被保険者として雇用された期間が6か月未満である
(2)解雇を予告されている、退職願を提出した、または事業主による退職勧奨に応じた(離職の日の翌日に安定した職業に就くことが明らかな方を除く)
(3)日雇労働被保険者
(4)併給調整の対象となる他の助成金などの支給対象となっている
【支給金額】
(1)出向運営経費
出向元事業主及び出向先事業主が負担する賃金、教育訓練および労務管理に関する調整経費など、出向中に要する経費の一部が支給されます。
●出向元が労働者の解雇などを行っていない場合
中小企業 9/10
中小企業以外 3/4
●出向元が労働者の解雇などを行っている場合
中小企業 4/5
中小企業以外 2/3
●上限額(出向元・出向先の合計)1万2,000円/日
(2)出向初期経費
就業規則や出向契約書の整備費用、出向元事業主が出向に際してあらかじめ行う教育訓練、出向先事業主が出向者を受け入れるための機器や備品の整備などの出向の成立に要する措置を行った場合に支給されます。
下記、出向元・出向先共通の規定です。
●助成額 1人あたり10万円(定額)
●加算額(※)1人あたり5万円(定額)
※出向元事業主が雇用過剰業種の企業や生産量要件が一定程度悪化した企業である場合、出向先事業主が労働者を異業種から受け入れる場合について、助成額の加算を行います。
また、2021年8月1日より新たに対象となった、独立性が認められない子会社間などの事業主間で実施される出向の場合、助成率は以下になります。
●出向運営経費の助成率
中小企業 2/3
中小企業以外 1/2
●上限額(出向元・出向先の合計)1万2,000円/日
【手続きの流れ】
(1)出向元事業主と出向先事業主との契約、労働組合などとの協定、出向予定者の同意
(2)出向計画届提出・要件の確認
(3)出向の実施
(4)支給申請・助成金受給
出向計画届は前日(可能であれば2週間前)までに都道府県労働局またはハローワークへ提出し、手続きは出向元事業主がまとめて行います。
支給申請は1カ月以上6カ月以下の任意で設定した期間(月単位)ごとに、出向元事業主と出向先事業主が支給申請書を作成し、都道府県労働局またはハローワークへ提出します。
詳細は厚生労働省のホームページなどをご確認ください。
https://www.mhlw.go.jp/content/11600000/000735394.pdf
※本記事の記載内容は、2022年2月現在の法令・情報等に基づいています。
【主な支給要件】
本助成金の支給対象となる『出向』に該当するには、以下のような条件があります。
●新型コロナウイルス感染症の影響により事業活動の一時的な縮小を余儀なくされた事業主が、雇用の維持を図ることを目的に行う出向であること
●出向期間終了後は元の事業所に戻って働くことを前提としていること
●出向元と出向先が、親会社と子会社の間の出向でないことや代表取締役が同一人物である企業間の出向でないことなど、資本的、経済的・組織的関連性などからみて独立性が認められること
●出向先で別の人を離職させるなど、玉突き出向を行っていないこと
2021年8月1日からは、独立性が認められない子会社間などの事業主間で実施される、以下の条件を満たす出向についても、助成金の対象となりました。
●資本的、経済的、組織的関連性などからみて独立性が認められない事業主間で実施される出向であること
●新型コロナウイルス感染症の影響による雇用の維持のために、通常の配置転換の一環として行われる出向と区分して行われる出向であること
●2021年8月1日以降に新たに開始された出向であること
【支給対象事業主】
●新型コロナウイルス感染症の影響により事業活動の一時的な縮小を余儀なくされたため、労働者の雇用維持を目的として在籍型出向により労働者を送り出す事業主(出向元事業主)
●当該労働者を受け入れる事業主(出向先事業主)
【支給対象労働者】
●出向元事業所において雇用される雇用保険の被保険者であって本助成金の支給対象となる「出向」を行った労働者であること。ただし、次の(1)から(4)のいずれかに該当する方を除きます。
(1)出向開始日の前日まで出向元事業主に引き続き雇用保険被保険者として雇用された期間が6か月未満である
(2)解雇を予告されている、退職願を提出した、または事業主による退職勧奨に応じた(離職の日の翌日に安定した職業に就くことが明らかな方を除く)
(3)日雇労働被保険者
(4)併給調整の対象となる他の助成金などの支給対象となっている
【支給金額】
(1)出向運営経費
出向元事業主及び出向先事業主が負担する賃金、教育訓練および労務管理に関する調整経費など、出向中に要する経費の一部が支給されます。
●出向元が労働者の解雇などを行っていない場合
中小企業 9/10
中小企業以外 3/4
●出向元が労働者の解雇などを行っている場合
中小企業 4/5
中小企業以外 2/3
●上限額(出向元・出向先の合計)1万2,000円/日
(2)出向初期経費
就業規則や出向契約書の整備費用、出向元事業主が出向に際してあらかじめ行う教育訓練、出向先事業主が出向者を受け入れるための機器や備品の整備などの出向の成立に要する措置を行った場合に支給されます。
下記、出向元・出向先共通の規定です。
●助成額 1人あたり10万円(定額)
●加算額(※)1人あたり5万円(定額)
※出向元事業主が雇用過剰業種の企業や生産量要件が一定程度悪化した企業である場合、出向先事業主が労働者を異業種から受け入れる場合について、助成額の加算を行います。
また、2021年8月1日より新たに対象となった、独立性が認められない子会社間などの事業主間で実施される出向の場合、助成率は以下になります。
●出向運営経費の助成率
中小企業 2/3
中小企業以外 1/2
●上限額(出向元・出向先の合計)1万2,000円/日
【手続きの流れ】
(1)出向元事業主と出向先事業主との契約、労働組合などとの協定、出向予定者の同意
(2)出向計画届提出・要件の確認
(3)出向の実施
(4)支給申請・助成金受給
出向計画届は前日(可能であれば2週間前)までに都道府県労働局またはハローワークへ提出し、手続きは出向元事業主がまとめて行います。
支給申請は1カ月以上6カ月以下の任意で設定した期間(月単位)ごとに、出向元事業主と出向先事業主が支給申請書を作成し、都道府県労働局またはハローワークへ提出します。
詳細は厚生労働省のホームページなどをご確認ください。
https://www.mhlw.go.jp/content/11600000/000735394.pdf
※本記事の記載内容は、2022年2月現在の法令・情報等に基づいています。