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ユーザーと直接つながり、販促を行う『ダイレクトマーケティング』

21.04.27
ビジネス【マーケティング】
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テレビや新聞、雑誌などの広告は、広く消費者に宣伝できるメリットがありますが、一方で、コストや手間がかかるほか、消費者の姿が見えにくいというデメリットもあります。
近年は、このように企業側から一方的に情報を発信する『マスマーケティング』だけではなく、消費者一人ひとりに合わせて、ピンポイントでアプローチを行う『ダイレクトマーケティング』が重要視されています。
今回は、ダイレクトマーケティングについて説明します。
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消費者からの反応に重点を置くマーケティング

これまで企業におけるマーケティングの主流とされてきたのは、いわゆる4大メディアと呼ばれる、テレビ、ラジオ、新聞、雑誌を主体とした『マスマーケティング』でした。
インターネットメディアが台頭しても、不特定多数の消費者をターゲットにするマスマーケティングは、未だに強い影響力を持っています。
同時に、ネットの発達によって、消費者を絞って直接的なつながりを持ち、ピンポイントで関係性を構築していく『ダイレクトマーケティング』も台頭してきました。

ダイレクトマーケティングは、『広告の神様』と称されたレスター・ワンダーマンが1961年に提唱した概念で、不特定多数に情報をばらまくことよりも、個々の消費者に重点を置く考え方のことです。
近年はSNSの発展などにより、消費者のレスポンスも得やすくなりましたが、実はそのはるか昔から、ポスティングチラシや案内ハガキなどを活用した『ダイレクトメール(DM)』というアナログな形でダイレクトマーケティングは実施されてきました。

DMは、消費者や潜在顧客に案内を送付することで対象の行動を促すという、まさにダイレクトマーケティングの代名詞ともいえる手法です。
マスマーケティングのように不特定多数の消費者に向けて発信するわけではなく、ある程度のターゲットを絞って商品やサービスをアピールするため、費用を必要範囲内に抑えられます。
また、実際に消費者が行動を起こしたかどうかなどの検証も容易であることから、これまで多くの企業で採用されてきました。
活用される数こそ少なくはなりましたが、インターネット全盛の時代にあってもまだDMが消滅していないのは、その効果の高さの証拠といえるでしょう。


通販サイトで多く見られるレコメンデーション

インターネット全盛の現代ではネットの行動履歴などのビックデータ活用が進み、ポスティングチラシや案内ハガキに代わるさまざまなダイレクトマーケティングの手法が誕生し、活用されています。

購入履歴などから消費者の好みを分析し、趣味趣向に合わせて広告を表示させる『レコメンデーション』というマーケティング方法もその一つです。
2000年前後に誕生したレコメンデーションは、いまやECサイトや動画配信サイトなどには、ほぼ組み込まれている仕組みです。

たとえば、大手通販サイトのAmazonでは、顧客の購入履歴に合わせて、顧客が必要としているものを絞り、おすすめ商品を表示することで販促を行っています。
ファッション通販サイトのニッセンでは、Web上の広告から商品を購入してくれた顧客に対しカタログを送付することで、さらにリピーターとなってもらうことを狙っています。
また、多くのクレジットカード会社は、DMやメールを駆使しながら、ポイント獲得やリボ払いへの変更のお知らせなどを連絡することで、顧客個人に合わせたやり取りを実現しています。

ただし、ダイレクトマーケティングにだけ特化している会社というのは、あまりないかもしれません。
マスマーケティングもうまく使いながら、ユーザーに周知を図り、行動を促すのが近年のマーケティング戦略のセオリーだといえるでしょう。

ダイレクトマーケティングは、場合によってはコストがかさむこともありますが、一人ひとりの顧客に対し、丁寧にマーケティングを行える手法です。
自社に合ったダイレクトマーケティングの方法を考え、消費者の需要を把握しながら売上を伸ばしていきましょう。


※本記事の記載内容は、2021年4月現在の法令・情報等に基づいています。