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新型コロナによる『雇用調整助成金の特例措置』について

20.04.15
ビジネス【助成金】
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新型コロナウイルスが世界中で猛威をふるっているなか、経済への影響も計り知れない状況となってきており、中小企業の経営にも今後、大きな影響が出てくることが予想されます。
そこで今回は、新型コロナウイルス感染症の影響により売上が減少し、従業員を休業させた場合にその賃金を補助する『雇用調整助成金の特例措置』を紹介します。
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『雇用調整助成金の特例措置』とは?

『雇用調整助成金』とは、経済上の理由により事業活動を縮小することになった事業主が、労働者に対して休業等を行って雇用を維持した場合に、休業手当や賃金等の一部が助成されるものです。
2020年3月より、新型コロナウイルスの感染拡大防止と従業員の雇用維持を図るため、『雇用調整助成金の特例措置』が実施されていますが、4月1日~6月30日の『緊急対応期間』中は、この特例措置がさらに拡充されました。
ここでは、緊急対応期間における特例措置について解説します。
本来の雇用調整助成金より条件が緩和され、『初回の休業等実施計画届が事後でも認められる』『事業所設置後1年未満の事業主でも助成金の対象となる』『前回の支給対象期間の満了日から1年を経過していなくても助成対象となる』などの措置がとられたほか、申請に必要な書類や添付資料に関しても簡略化されています。

【対象となる事業主】
●雇用保険適用事業主であること。
●新型コロナウイルス感染症の影響を受ける事業主であること。
●売上高または生産量などの事業活動を示す指標の最近1カ月間の値が前年同月比5%以上減少していること。
●雇用調整(休業)の実施について労使間で事前に協定し、その決定に沿って2020年1月24日~同年7月23日の間に従業員を休業させ、休業分に対して平均賃金の60%以上の休業手当を支給すること。

【対象となる労働者】
雇用保険被保険者に加え、以下の労働者の休業も対象となりました。
●新規学卒採用者など、雇用保険被保険者として継続して雇用された期間が6カ月未満の労働者。
●事業主と雇用関係にある週20時間未満の労働者(パート、アルバイト(学生も含む)等)など。

【休業の条件】
(1)~(6)のすべてを満たす休業が対象となります。
(1)労使間の協定によるものであること。
(2)事業主が自ら指定した対象期間内(1年間)に行われるものであること。
(3)判定基礎期間における対象労働者にかかる休業の実施日の延日数が、対象労働者にかかる所定労働延日数の40分の1(大企業の場合は30分の1)以上となるものであること。
(4)休業期間中の休業手当の額が、労働基準法第26条の規定(平均6割以上)に違反していないものであること。
(5)所定労働日の所定労働時間内において実施されるものであること。
(6) 所定労働日の全1日にわたるもの、または所定労働時間内に当該事業所における部署・部門ごとや、職種・仕事の種類によるまとまり、勤務体制によるまとまりなど一定のまとまりで行われる1時間以上の短時間休業または一斉に行われる1時間以上の短時間休業であること。

【助成額】
解雇等をしていないなど上乗せ要件を満たす場合は( )内の額となります。
中小企業:休業手当負担額の5分の4(10分の9)
大企業:休業手当負担額の3分の2(4分の3)

※対象労働者1人1日当たり8,330円(2020年2月29日までに休業等の初日があるときは8,335円)まで。 
※支給限度日数は1年間で対象被保険者×100日分が上限だが、緊急対応期間に実施した休業は別枠で利用可能。
※教育訓練(自宅でインターネット等を用いた教育訓練含む)を実施したときは1人1日当たり2,400円を加算(大企業は1,800円)。
※個別に支給した休業手当に、単純に助成率をかけた金額が支給されるわけではありません。助成額は会社単位(労働保険の雇用保険料を計算する賃金)で計算されるため、従業員の給与額にかかわらず、受け取れる助成額は同じです。

【支給までの流れ】
1.事業の縮小
2.休業の計画、休業の実施についての労使間協定
3.休業等実施計画届を提出
4.休業等実施
5.支給申請
6.支給・不支給の決定(支給申請後、概ね2カ月以内が目安)

※特例により休業等実施計画届の事後提出が可能となっています(6月30日まで)。事後提出する場合は、3と4の順序が逆になります。
※休業等実施計画届、支給申請の提出先は都道府県労働局またはハローワークです。

なお、本助成金にはほかにも細かい条件がありますので、詳細は厚生労働省のホームページをご確認いただくか、専門家にお問い合わせください。
※使用される事業所が少ない教育訓練・出向については一部説明を省略しております。

出典:厚生労働省ホームページ
https://www.mhlw.go.jp/content/000620879.pdf


※本記事の記載内容は、2020年4月15日現在の法令・情報等に基づいています。
コロナ関連の補助金・助成金情報は日々更新されているため、最新の情報が知りたいという方はお問い合わせください。