『痛ネイル』の導入は違法? サロンで導入する際の注意点とは
近年、ネイルサロンを併設する美容院が増えてきましたが、ネイルを提供する際に気をつけたいのが『痛ネイル』です。
アニメのキャラクターを描いたネイルで、アニメ好きやコスプレイヤーの間で人気となっています。
今回はネイルサロンにて、キャラクターネイルを扱う場合の注意点や、導入する場合の適切な方法などを紹介します。
アニメのキャラクターを描いたネイルで、アニメ好きやコスプレイヤーの間で人気となっています。
今回はネイルサロンにて、キャラクターネイルを扱う場合の注意点や、導入する場合の適切な方法などを紹介します。
キャラやロゴで彩るネイルアートは違法
ネイルは、今やさまざまな種類の色やデザインが選べる時代。
なかでも若者を中心に人気なのが、『キャラクターネイル』です。
ディズニープリンセスやハローキティなど、若い女性がよく知っているかわいいキャラクターを爪に描いたり、シールを用いてデザインしたりします。
さらに最近では、アニメのファン活動の一環として、人気キャラクターまでもが描かれるようになりました。
特に、こうしたアニメのキャラクターがデザインされたネイルは『痛ネイル』といい、外国人観光客の間でも“ItaNails”や“Otaku Nails”と呼ばれ、話題となっています。
需要が高いため、美容院にネイルサロンを併設した際は、『キャラクターネイル』や『痛ネイル』を取り入れたいと思っている経営者も多いかもしれません。
しかし、キャラクターは著作物のため、当然ながら商標法違反、著作権侵害などにあたるケースも考えられます。
また、キャラクターのみならず、ファッションブランドのロゴや、人気のアイコンなどをデザインとして施術することにも、同様のリスクがあるのです。
ネイルサロンが爆発的ブームになって以降、多くのサロンで客に施されていますが、2017年には衝撃的なニュースもありました。
高級ブランドのロゴに似せたネイル用パーツを使いデザインを施したとして、商標法違反で2名が現行犯逮捕されたのです。
法的にサロンが訴えられない理由とは?
キャラクターやロゴをデザインする際、権利や法律という観点では、どうしたら問題にならないのでしょうか。
大きく分けると、以下の場合があげられます。
(1)販売・商用利用を目的としない場合
(2)著作者に許諾を得ている場合
(3)許諾を得たうえで、使用料を支払っている場合
上記以外のケースは、著作権侵害にあたる可能性があります。
仮に、著作権の侵害として告訴されてしまった場合は、以下の罰則が与えられます。
・著作権、出版権、著作隣接権の侵害は、10年以下の懲役又は1,000万円以下の罰金
・著作者人格権、実演家人格権の侵害などは、5年以下の懲役又は500万円以下の罰金
また、著作権を侵害したということで、サロンのイメージもダウンし、経営が苦しくなるかもしれません。
では、キャラクターやロゴネイルをお客に施していても、問題にならないサロンがあるのはなぜでしょうか。
それは著作権の侵害は親告罪だからです。
つまり、被害者(著作者)がNOを突きつけなければ、犯罪として告訴されないのです。
サロンで施すキャラクターなどのネイルは小規模な違反で、すべてのサロンに対して訴訟を起こしていると、大変な手間がかかります。
だから、訴えないだけなのです。
しかし、許諾を得ていない以上、すべてが違反であり、いつ訴えられるかわかりません。
サロンが導入しやすい方法とは?
著作権侵害にあたらず、許諾手続きや使用料を払わずにできる『キャラクターネイル』の方法もあります。
絵を描かず、すでに販売されているネイル用『キャラクターシール』を使用することです。
(C)や(R)がついたネイル用キャラクターシールは、すでに使用許可が下りている商品。
そのため、サロン側はそれをネイルパーツとして購入すれば、違反にはなりません。
キャラクターをダイナミックに筆で描いていく『キャラクターネイル』や『痛ネイル』とは印象が異なりますが、リスクは回避できます。
また、サロンの規模によっては、企業コラボやタイアップなどで契約を交わす場合もあるようです。
このように、ネイルにキャラクターなどをデザインする際は、原則的に許諾が必要となります。
「他店でもやっているから」では済まされません。
ペナルティを科されないよう、事前に対策をしておくことが肝要です。
※本記事の記載内容は、2019年11月現在の法令・情報等に基づいています。
ネイルは、今やさまざまな種類の色やデザインが選べる時代。
なかでも若者を中心に人気なのが、『キャラクターネイル』です。
ディズニープリンセスやハローキティなど、若い女性がよく知っているかわいいキャラクターを爪に描いたり、シールを用いてデザインしたりします。
さらに最近では、アニメのファン活動の一環として、人気キャラクターまでもが描かれるようになりました。
特に、こうしたアニメのキャラクターがデザインされたネイルは『痛ネイル』といい、外国人観光客の間でも“ItaNails”や“Otaku Nails”と呼ばれ、話題となっています。
需要が高いため、美容院にネイルサロンを併設した際は、『キャラクターネイル』や『痛ネイル』を取り入れたいと思っている経営者も多いかもしれません。
しかし、キャラクターは著作物のため、当然ながら商標法違反、著作権侵害などにあたるケースも考えられます。
また、キャラクターのみならず、ファッションブランドのロゴや、人気のアイコンなどをデザインとして施術することにも、同様のリスクがあるのです。
ネイルサロンが爆発的ブームになって以降、多くのサロンで客に施されていますが、2017年には衝撃的なニュースもありました。
高級ブランドのロゴに似せたネイル用パーツを使いデザインを施したとして、商標法違反で2名が現行犯逮捕されたのです。
法的にサロンが訴えられない理由とは?
キャラクターやロゴをデザインする際、権利や法律という観点では、どうしたら問題にならないのでしょうか。
大きく分けると、以下の場合があげられます。
(1)販売・商用利用を目的としない場合
(2)著作者に許諾を得ている場合
(3)許諾を得たうえで、使用料を支払っている場合
上記以外のケースは、著作権侵害にあたる可能性があります。
仮に、著作権の侵害として告訴されてしまった場合は、以下の罰則が与えられます。
・著作権、出版権、著作隣接権の侵害は、10年以下の懲役又は1,000万円以下の罰金
・著作者人格権、実演家人格権の侵害などは、5年以下の懲役又は500万円以下の罰金
また、著作権を侵害したということで、サロンのイメージもダウンし、経営が苦しくなるかもしれません。
では、キャラクターやロゴネイルをお客に施していても、問題にならないサロンがあるのはなぜでしょうか。
それは著作権の侵害は親告罪だからです。
つまり、被害者(著作者)がNOを突きつけなければ、犯罪として告訴されないのです。
サロンで施すキャラクターなどのネイルは小規模な違反で、すべてのサロンに対して訴訟を起こしていると、大変な手間がかかります。
だから、訴えないだけなのです。
しかし、許諾を得ていない以上、すべてが違反であり、いつ訴えられるかわかりません。
サロンが導入しやすい方法とは?
著作権侵害にあたらず、許諾手続きや使用料を払わずにできる『キャラクターネイル』の方法もあります。
絵を描かず、すでに販売されているネイル用『キャラクターシール』を使用することです。
(C)や(R)がついたネイル用キャラクターシールは、すでに使用許可が下りている商品。
そのため、サロン側はそれをネイルパーツとして購入すれば、違反にはなりません。
キャラクターをダイナミックに筆で描いていく『キャラクターネイル』や『痛ネイル』とは印象が異なりますが、リスクは回避できます。
また、サロンの規模によっては、企業コラボやタイアップなどで契約を交わす場合もあるようです。
このように、ネイルにキャラクターなどをデザインする際は、原則的に許諾が必要となります。
「他店でもやっているから」では済まされません。
ペナルティを科されないよう、事前に対策をしておくことが肝要です。
※本記事の記載内容は、2019年11月現在の法令・情報等に基づいています。