患者は黙って去っていく!? 不満やクレームの対策とは?
コンビニよりも数が多いといわれている歯科クリニック。
その競争は熾烈で、患者にスタッフや医師について不満を持たれてしまうと、すぐにほかのクリニックに奪われてしまいます。
クリニックは患者に気持ちよく通ってもらうことが大切なのです。
しかし、患者はクリニックに直接クレームをつける場合もありますが、大半は何も言わず、通わなくなります。
そのため、クリニック側は患者がどのような不満を抱いているのか、気づきにくいもの。
そこで今回は、クリニックによく寄せられるクレームだけでなく、患者が不満を抱きやすい点、そして、その対策についてご提案します。
その競争は熾烈で、患者にスタッフや医師について不満を持たれてしまうと、すぐにほかのクリニックに奪われてしまいます。
クリニックは患者に気持ちよく通ってもらうことが大切なのです。
しかし、患者はクリニックに直接クレームをつける場合もありますが、大半は何も言わず、通わなくなります。
そのため、クリニック側は患者がどのような不満を抱いているのか、気づきにくいもの。
そこで今回は、クリニックによく寄せられるクレームだけでなく、患者が不満を抱きやすい点、そして、その対策についてご提案します。
スタッフの対応に不満を感じるケースとは?
(1)少しの遅刻でキャンセル扱いに
予約制にしているクリニックのなかには、「遅れる場合は連絡がなければキャンセルとして扱います」という対応を取るところもあります。
歯科の場合は30分単位で予約を入れるクリニックも多いため、遅刻に対応していたら予約がズレていってしまうからです。
しかし、「少しくらい遅れても対応してほしい」と患者側が言ってくることもあります。
このとき「できません」と即答してしまうと、患者は不満を持ってしまいます。
クリニック側に落ち度がなかったとしても、迷惑そうに対応するなど、表情に出さないことが大切です。
(2)態度が事務的で融通が利かない
自分たちでは丁寧に接していると思っていても、患者側からすると態度が事務的で柔軟に対応してくれないと感じることもあります。
あからさまに態度が悪いというケース以外は、クレームにもならずに患者が去って行くことが多いものです。
そして、知り合いや友人にクリニックへの不満を漏らしたり、実際に利用した人の感想を集めた口コミサイトに投稿したりします。
この場合、新規の患者を遠ざけることがあるので注意が必要です。
とはいえ、自分自身の悪い点にはなかなか気づきにくいものです。
対策としては、外部から研修講師を招き、客観的にチェックをしてもらう、研修によって接客の精度を上げるなどの方法があげられます。
治療の説明で苦情につながるケースとは?
(1)求めていないのに自由診療を勧めてくる
クレームでよくあるのが、問診票に『保険治療で済ませたい』と患者が書いているにもかかわらず、医師が自由診療を勧めるというケースです。
自由診療は幅広い治療ができるため、患者にとってもメリットが大きいものです。
しかし、費用がかかることから敬遠する患者も少なくありません。
そのため自由診療を勧めると、営業のように受け取って不快に感じる場合もあるのです。
対応としては、あらかじめ自由診療について説明したパンフレットを作成しておき、「こういう方法もありますので、帰ってから目を通してみてください」と説明して手渡すといったことがあげられます。
(2)不十分な説明で治療する
事前に大した説明もなく歯を抜かれたというクレームも珍しくありません。
また、虫歯で来院したのに歯周病がひどいことがわかり、歯周病の治療に入ったところ、歯茎が腫れて歯が抜けてしまったというケースもあります。
こうしたときに事前の説明が不十分だと、最悪の場合医療訴訟に発展しかねないので注意が必要です。
原因としては、医師側が『患者は知識がないからあまり難しいことを説明しても理解できないだろう』と考えて簡単に説明していることがあげられます。
もし心当たりがある場合は、最初の診察時に少し多めに時間を取り、医師ではなく、より患者と近い目線で話せる歯科衛生士などから説明するという方法もあります。
また、よくある治療に関してはパンフレットを作成しておけば、患者ごとに説明のムラが生じるのを防ぐことができます。
さらに、パンフレットにその日に話した内容をメモして手渡すと、『説明した』『聞いていない』という誤解も防ぐことができます。
(3)治療を優先してくれない
治療目的で来院したのに歯の検診だけで終わったとしてクレームになるケースもあります。
クリニックの方針によっては、初回は検診とカウンセリングのみ実施すると定めているところもありますが、患者はやはり治療を最優先にしてもらいたいと考えるもの。
後からクレームにならないように、予約時にあらかじめそのことを伝えておき、同意をとっておくと安心です。
患者の多くは、クリニックにクレームを直接言うのではなく、黙ってほかのクリニックに変更したり、知り合いや口コミサイトに投稿したりといった間接的な行動を取ります。
今回説明した例を参考に、客観的に応対を見直してみてはいかがでしょうか。
※本記事の記載内容は、2019年10月現在の法令・情報等に基づいています。
(1)少しの遅刻でキャンセル扱いに
予約制にしているクリニックのなかには、「遅れる場合は連絡がなければキャンセルとして扱います」という対応を取るところもあります。
歯科の場合は30分単位で予約を入れるクリニックも多いため、遅刻に対応していたら予約がズレていってしまうからです。
しかし、「少しくらい遅れても対応してほしい」と患者側が言ってくることもあります。
このとき「できません」と即答してしまうと、患者は不満を持ってしまいます。
クリニック側に落ち度がなかったとしても、迷惑そうに対応するなど、表情に出さないことが大切です。
(2)態度が事務的で融通が利かない
自分たちでは丁寧に接していると思っていても、患者側からすると態度が事務的で柔軟に対応してくれないと感じることもあります。
あからさまに態度が悪いというケース以外は、クレームにもならずに患者が去って行くことが多いものです。
そして、知り合いや友人にクリニックへの不満を漏らしたり、実際に利用した人の感想を集めた口コミサイトに投稿したりします。
この場合、新規の患者を遠ざけることがあるので注意が必要です。
とはいえ、自分自身の悪い点にはなかなか気づきにくいものです。
対策としては、外部から研修講師を招き、客観的にチェックをしてもらう、研修によって接客の精度を上げるなどの方法があげられます。
治療の説明で苦情につながるケースとは?
(1)求めていないのに自由診療を勧めてくる
クレームでよくあるのが、問診票に『保険治療で済ませたい』と患者が書いているにもかかわらず、医師が自由診療を勧めるというケースです。
自由診療は幅広い治療ができるため、患者にとってもメリットが大きいものです。
しかし、費用がかかることから敬遠する患者も少なくありません。
そのため自由診療を勧めると、営業のように受け取って不快に感じる場合もあるのです。
対応としては、あらかじめ自由診療について説明したパンフレットを作成しておき、「こういう方法もありますので、帰ってから目を通してみてください」と説明して手渡すといったことがあげられます。
(2)不十分な説明で治療する
事前に大した説明もなく歯を抜かれたというクレームも珍しくありません。
また、虫歯で来院したのに歯周病がひどいことがわかり、歯周病の治療に入ったところ、歯茎が腫れて歯が抜けてしまったというケースもあります。
こうしたときに事前の説明が不十分だと、最悪の場合医療訴訟に発展しかねないので注意が必要です。
原因としては、医師側が『患者は知識がないからあまり難しいことを説明しても理解できないだろう』と考えて簡単に説明していることがあげられます。
もし心当たりがある場合は、最初の診察時に少し多めに時間を取り、医師ではなく、より患者と近い目線で話せる歯科衛生士などから説明するという方法もあります。
また、よくある治療に関してはパンフレットを作成しておけば、患者ごとに説明のムラが生じるのを防ぐことができます。
さらに、パンフレットにその日に話した内容をメモして手渡すと、『説明した』『聞いていない』という誤解も防ぐことができます。
(3)治療を優先してくれない
治療目的で来院したのに歯の検診だけで終わったとしてクレームになるケースもあります。
クリニックの方針によっては、初回は検診とカウンセリングのみ実施すると定めているところもありますが、患者はやはり治療を最優先にしてもらいたいと考えるもの。
後からクレームにならないように、予約時にあらかじめそのことを伝えておき、同意をとっておくと安心です。
患者の多くは、クリニックにクレームを直接言うのではなく、黙ってほかのクリニックに変更したり、知り合いや口コミサイトに投稿したりといった間接的な行動を取ります。
今回説明した例を参考に、客観的に応対を見直してみてはいかがでしょうか。
※本記事の記載内容は、2019年10月現在の法令・情報等に基づいています。