『未完成』で興味を引く『ツァイガルニク効果』とは?
皆さんはテレビで、『続きはCMの後!』や『この後、衝撃的な展開が!』などという煽りテロップを見たことはありませんか?
「何が起こるんだろう」と、テレビから離れることができないという方も多いと思います。
実は、このテロップは『ツァイガルニク効果』という人の心の動きを利用したもので、マーケティングにも広く使われています。
「何が起こるんだろう」と、テレビから離れることができないという方も多いと思います。
実は、このテロップは『ツァイガルニク効果』という人の心の動きを利用したもので、マーケティングにも広く使われています。
人は未完成なものに強い興味を持つ
人は達成や完結した物事に関しては、そこまで関心を持たず、次の物事へ意識を移行させることができます。
一方、中途半端な物事に関しては、居心地の悪さを感じてしまい、それを解決しなければ次に進めません。
そのため、未完成なものや、内容がうかがい知れないものには、強い関心を抱くという心理的な傾向があります。
これを心理学用語で『ツァイガルニク効果』といいます。
もともとは、旧ソビエト連邦の心理学者であるブルーマ・ツァイガルニクが提唱した心の動きのことで、知らないうちに多くの人がこの効果を体感しています。
たとえば、ゆっくり読もうと思っていた推理小説だったのに、犯人が気になってしまい、徹夜して最後のページまで一気に読んでしまったという経験はありませんか?
また、深夜に何気なく観ていた映画の結末が気になって、ついつい最後まで見てしまったという経験はありますか?
これらもすべて未完成なものに興味を持ってしまうという『ツァイガルニク効果』なのです。
すべてを公開せずに関心を引く手法
未完成なものに関心を示すという『ツァイガルニク効果』は、テレビやマーケティングの世界などでも頻繁に使われています。
前述した通り、ドラマやバラエティ番組などでCMに入る手前で先が気になるような煽りやテロップを入れて、視聴者がほかのチャンネルに変えたり、席を立ってしまったりしないようにするのも、手法の一つです。
テレビCMでは、少し前までは『続きはWebで』というキャッチコピーが流行りました。
これはCMでPRしたい商品やサービスのすべてを説明するのではなく、あえて余地を残し、以降はWebサイトで説明するとしたことで、視聴者の関心を引くという手法です。
まさに、『未完成のものに関心を示す』という人の心理を突く、『ツァイガルニク効果』を最大限に利用したマーケティングだといえます。
さらに、商品やサービスの宣伝コピーを付ける際にも、この効果は使われています。
たとえば、『これを使ったことで○○○に』や『たった1カ月で○倍!』などの伏せ字を使ったコピーのほか、『汚れがいとも簡単に…』や『綺麗な肌に…』など、途中で途切れている寸止めのコピーなども『ツァイガルニク効果』を使ったものです。
伏せ字や、途中で終わっている寸止めのコピーでは、当然、商品やサービスの具体的な内容がわかりません。
しかし、前述の通り、内容がわからない未完成なものほど、人は惹かれる傾向があります。
結果として、具体的な商品説明を盛り込んだコピーよりも、いまいち何が書いてあるかわからないコピーのほうが、人々の関心を引くことができるのです。
ほかにもWeb上には、『あの大人気ブランドが半額に!』や『大失敗してわかったビジネスの秘訣は…』『最大10倍のチャンスがあなたに!』『一部商品は50%OFF』など、要領を得ない未完成なキャッチコピーが数多くあります。
これらも『ツァイガルニク効果』を狙ってのものです。
Webでは、どれだけの人が見てくれたのかを表すページビュー(以下、PV)が重要なポイントになってきます。なぜならば、PV と商品やサービスの売上は直結しており、PVが上がれば上がるほど、売上も伸びていく傾向にあるからです。
そのため、このPVを少しでも上げるために、多くのWebサイトでは、人の流入を促す『ツァイガルニク効果』を利用したキャッチコピーが使われているというわけです。
自社の製品やサービスを売りたいと考えると、ついついあれもこれもとPR情報を詰め込みがちになります。
しかし、あえてすべてを公開しない『ツァイガルニク効果』を取り入れることで、逆に多くの人の関心を集めることができます。
ご紹介した事例を参考に自社でも、一度、試してみてはいかがでしょうか。
※本記事の記載内容は、2019年9月現在の法令・情報等に基づいています。
人は達成や完結した物事に関しては、そこまで関心を持たず、次の物事へ意識を移行させることができます。
一方、中途半端な物事に関しては、居心地の悪さを感じてしまい、それを解決しなければ次に進めません。
そのため、未完成なものや、内容がうかがい知れないものには、強い関心を抱くという心理的な傾向があります。
これを心理学用語で『ツァイガルニク効果』といいます。
もともとは、旧ソビエト連邦の心理学者であるブルーマ・ツァイガルニクが提唱した心の動きのことで、知らないうちに多くの人がこの効果を体感しています。
たとえば、ゆっくり読もうと思っていた推理小説だったのに、犯人が気になってしまい、徹夜して最後のページまで一気に読んでしまったという経験はありませんか?
また、深夜に何気なく観ていた映画の結末が気になって、ついつい最後まで見てしまったという経験はありますか?
これらもすべて未完成なものに興味を持ってしまうという『ツァイガルニク効果』なのです。
すべてを公開せずに関心を引く手法
未完成なものに関心を示すという『ツァイガルニク効果』は、テレビやマーケティングの世界などでも頻繁に使われています。
前述した通り、ドラマやバラエティ番組などでCMに入る手前で先が気になるような煽りやテロップを入れて、視聴者がほかのチャンネルに変えたり、席を立ってしまったりしないようにするのも、手法の一つです。
テレビCMでは、少し前までは『続きはWebで』というキャッチコピーが流行りました。
これはCMでPRしたい商品やサービスのすべてを説明するのではなく、あえて余地を残し、以降はWebサイトで説明するとしたことで、視聴者の関心を引くという手法です。
まさに、『未完成のものに関心を示す』という人の心理を突く、『ツァイガルニク効果』を最大限に利用したマーケティングだといえます。
さらに、商品やサービスの宣伝コピーを付ける際にも、この効果は使われています。
たとえば、『これを使ったことで○○○に』や『たった1カ月で○倍!』などの伏せ字を使ったコピーのほか、『汚れがいとも簡単に…』や『綺麗な肌に…』など、途中で途切れている寸止めのコピーなども『ツァイガルニク効果』を使ったものです。
伏せ字や、途中で終わっている寸止めのコピーでは、当然、商品やサービスの具体的な内容がわかりません。
しかし、前述の通り、内容がわからない未完成なものほど、人は惹かれる傾向があります。
結果として、具体的な商品説明を盛り込んだコピーよりも、いまいち何が書いてあるかわからないコピーのほうが、人々の関心を引くことができるのです。
ほかにもWeb上には、『あの大人気ブランドが半額に!』や『大失敗してわかったビジネスの秘訣は…』『最大10倍のチャンスがあなたに!』『一部商品は50%OFF』など、要領を得ない未完成なキャッチコピーが数多くあります。
これらも『ツァイガルニク効果』を狙ってのものです。
Webでは、どれだけの人が見てくれたのかを表すページビュー(以下、PV)が重要なポイントになってきます。なぜならば、PV と商品やサービスの売上は直結しており、PVが上がれば上がるほど、売上も伸びていく傾向にあるからです。
そのため、このPVを少しでも上げるために、多くのWebサイトでは、人の流入を促す『ツァイガルニク効果』を利用したキャッチコピーが使われているというわけです。
自社の製品やサービスを売りたいと考えると、ついついあれもこれもとPR情報を詰め込みがちになります。
しかし、あえてすべてを公開しない『ツァイガルニク効果』を取り入れることで、逆に多くの人の関心を集めることができます。
ご紹介した事例を参考に自社でも、一度、試してみてはいかがでしょうか。
※本記事の記載内容は、2019年9月現在の法令・情報等に基づいています。