美容師が独立したらやるべき“5つの経営成功のコツ”とは?
東京・日暮里駅すぐそばにあるヘアサロンM(仮名)は、今年で開業4年目を迎えます。
独立したときは「右も左もわからない状態だった」というI代表(仮名)が、下町で客単価平均9,000円のサロンを創り上げた“5つの経営成功のコツ”をご紹介します。
独立したときは「右も左もわからない状態だった」というI代表(仮名)が、下町で客単価平均9,000円のサロンを創り上げた“5つの経営成功のコツ”をご紹介します。
(1)設備投資は惜しまない
I代表は店舗を決める際、オープニングスタッフと一緒に物件を見て回り、意見を聞き入れながら決めたといいます。
一般的に、コスト削減のため、個室やシャンプー台、スタッフルームなどは、軌道に乗ってからリニューアルされることがあります。
しかしI代表は、先行きが不透明な状態で“とりあえずオープンする”ということには不安がありました。
そのため“できるときにできることをしていく”という考えのもと、納得のいく設備を整えたそうです。
個室はペアルームとなっており、下町という土地柄も考慮してミニチャイルドルームも併設。
カップルや家族、友達同士でも利用しやすく、気兼ねなく子どもを連れて来ることができると好評です。
さらに、個室のシャンプーブースには暖色系のライトを使い、リラックスできる空間を提供しています。
(2)来店のきっかけを広く設ける
集客はまず、認知度アップのためにポスティングを実施。
かなりの効果を得られたといいます。
ただし、ポスティングには“チラシの質”が重要だそうで、
「メンバーズカードも同様ですが、コストをかけてでも良いものを作るからこそ、反応があるのだと思います。というのも、自分たちで作ったチラシはほとんど反応がありませんでしたから」と代表。
さらに、来店のきっかけを広げるため、自店ホームページ以外にも多くの検索・予約サイトに掲載しました。
ただし、反応率の悪いサイトは機を見て解約。
現在では、効果が高かった3サイトに絞っています。
このように“開店してすぐの集客”のためには、投資を惜しまないことが重要です。
(3)時間単価を重視した価格設定に
チラシや検索・予約サイトには、必ずクーポンを掲載。
ただし、一客当たりの時間単価を重要視しているといいます。
たとえば、時間のかかる通常のパーマを20%割引とするなら、時間を短縮できるデジタルパーマは30%割引にするなど、時間単価を考えて割引率を設定しているのです。
割引をしたとしても、チラシなどに掲載した“セットメニュー”を選んでもらえれば、客単価がアップします。
さらに、通常のパーマよりデジタルパーマを選んでもらえれば、時間単価も上がります。
このように“選んでもらいたいメニュー”の割引率を大きくすることで、あくまで自然にメニュー選択の誘導をしているのです。
(4)次回の来店を促すために
ここで気になるのが、割引利用客の次回の価格設定です。
お客様にとっては、通常料金に戻ることだけでも抵抗があります。
そのため、客単価アップも狙うのは難しいと考えるのが一般的です。
しかし、ヘアサロンMでは来店率と単価、両方の向上を狙っているといいます。
まず、来店率アップについては、
「割引利用で来店されたお客様は、次回以降も割引を適用しています」とI代表。
メンバー割引のほか、平日割引や土日割引などあらゆる割引を導入し、割引を利用して来店したお客様に通常料金を適用することはありません。
これが、“お得感”を演出し、来店率UPへつながっているのです。
さらに単価アップについては、
「今まで通っていたサロンに比べて安いなら、プラスメニューを受けてくれるかもしれません。すると、サロンとしては客単価が上がります。つまり、常に割引していても単価は下がらないのです」と話します。
実際、メニュー追加の提案を断られることは少ないそうで、カットのみなど“ワンメニューだけ”というお客様は、全体の10%以下だそうです。
(5)予約を詰め込みすぎず、ゆとりを持った接客を心がける
セットメニューを促し、時間単価・客単価を上げていくには、お客様に対するスタッフの応対が重要になってきます。
「安いからと行ってみたら、何も会話をしていないのにメニューだけ勧められる。そのような接客をされたら、いくら技術が良くてもメニューを受けるどころか、次回の来店すら難しくなります」とI代表。
メニューの追加は、お客様自身に「そのメニューを受けたい!」と思ってもらうことが必要です。
そのため、やはりスタッフのコミュニケーション力が不可欠なのです。
さらに予約を取る際は、“スタッフ人数”ではなく、“スタイリスト人数プラス1名”にしているといいます。
「常に満席になるように予約をとっても、結局はお客様を待たせてしまいます。そしてスタッフも疲れてロスが生じやすく、結局、売上は変わりません」。
また、満席にしないことで、スタッフが空いている個室で技術練習をすることができます。
営業後の練習は疲れて身が入らないばかりか、翌日の営業にも響くため、営業中に練習できる環境を整えているのです。
このように、ヘアサロンMでは、
1.設備投資を惜しまないこと
2.来店へのきっかけ作り
3.セットメニューの打ち出し方
4.値ごろ感のある価格設定
5.ゆとりを持った接客
などを融合させることにより、下町で客単価9,000円という高単価なサロンへと成長しました。
もちろん、設備や集客のための投資には予算の限度があるでしょう。
独立して事業を軌道に乗せるには、専門家のサポートも大切です。
ご不安なことがあれば、ぜひ一度お問い合わせください。
となりのヘアサロン
【記事提供元】サロンオーナー 2018年3月号(理美容教育出版)
I代表は店舗を決める際、オープニングスタッフと一緒に物件を見て回り、意見を聞き入れながら決めたといいます。
一般的に、コスト削減のため、個室やシャンプー台、スタッフルームなどは、軌道に乗ってからリニューアルされることがあります。
しかしI代表は、先行きが不透明な状態で“とりあえずオープンする”ということには不安がありました。
そのため“できるときにできることをしていく”という考えのもと、納得のいく設備を整えたそうです。
個室はペアルームとなっており、下町という土地柄も考慮してミニチャイルドルームも併設。
カップルや家族、友達同士でも利用しやすく、気兼ねなく子どもを連れて来ることができると好評です。
さらに、個室のシャンプーブースには暖色系のライトを使い、リラックスできる空間を提供しています。
(2)来店のきっかけを広く設ける
集客はまず、認知度アップのためにポスティングを実施。
かなりの効果を得られたといいます。
ただし、ポスティングには“チラシの質”が重要だそうで、
「メンバーズカードも同様ですが、コストをかけてでも良いものを作るからこそ、反応があるのだと思います。というのも、自分たちで作ったチラシはほとんど反応がありませんでしたから」と代表。
さらに、来店のきっかけを広げるため、自店ホームページ以外にも多くの検索・予約サイトに掲載しました。
ただし、反応率の悪いサイトは機を見て解約。
現在では、効果が高かった3サイトに絞っています。
このように“開店してすぐの集客”のためには、投資を惜しまないことが重要です。
(3)時間単価を重視した価格設定に
チラシや検索・予約サイトには、必ずクーポンを掲載。
ただし、一客当たりの時間単価を重要視しているといいます。
たとえば、時間のかかる通常のパーマを20%割引とするなら、時間を短縮できるデジタルパーマは30%割引にするなど、時間単価を考えて割引率を設定しているのです。
割引をしたとしても、チラシなどに掲載した“セットメニュー”を選んでもらえれば、客単価がアップします。
さらに、通常のパーマよりデジタルパーマを選んでもらえれば、時間単価も上がります。
このように“選んでもらいたいメニュー”の割引率を大きくすることで、あくまで自然にメニュー選択の誘導をしているのです。
(4)次回の来店を促すために
ここで気になるのが、割引利用客の次回の価格設定です。
お客様にとっては、通常料金に戻ることだけでも抵抗があります。
そのため、客単価アップも狙うのは難しいと考えるのが一般的です。
しかし、ヘアサロンMでは来店率と単価、両方の向上を狙っているといいます。
まず、来店率アップについては、
「割引利用で来店されたお客様は、次回以降も割引を適用しています」とI代表。
メンバー割引のほか、平日割引や土日割引などあらゆる割引を導入し、割引を利用して来店したお客様に通常料金を適用することはありません。
これが、“お得感”を演出し、来店率UPへつながっているのです。
さらに単価アップについては、
「今まで通っていたサロンに比べて安いなら、プラスメニューを受けてくれるかもしれません。すると、サロンとしては客単価が上がります。つまり、常に割引していても単価は下がらないのです」と話します。
実際、メニュー追加の提案を断られることは少ないそうで、カットのみなど“ワンメニューだけ”というお客様は、全体の10%以下だそうです。
(5)予約を詰め込みすぎず、ゆとりを持った接客を心がける
セットメニューを促し、時間単価・客単価を上げていくには、お客様に対するスタッフの応対が重要になってきます。
「安いからと行ってみたら、何も会話をしていないのにメニューだけ勧められる。そのような接客をされたら、いくら技術が良くてもメニューを受けるどころか、次回の来店すら難しくなります」とI代表。
メニューの追加は、お客様自身に「そのメニューを受けたい!」と思ってもらうことが必要です。
そのため、やはりスタッフのコミュニケーション力が不可欠なのです。
さらに予約を取る際は、“スタッフ人数”ではなく、“スタイリスト人数プラス1名”にしているといいます。
「常に満席になるように予約をとっても、結局はお客様を待たせてしまいます。そしてスタッフも疲れてロスが生じやすく、結局、売上は変わりません」。
また、満席にしないことで、スタッフが空いている個室で技術練習をすることができます。
営業後の練習は疲れて身が入らないばかりか、翌日の営業にも響くため、営業中に練習できる環境を整えているのです。
このように、ヘアサロンMでは、
1.設備投資を惜しまないこと
2.来店へのきっかけ作り
3.セットメニューの打ち出し方
4.値ごろ感のある価格設定
5.ゆとりを持った接客
などを融合させることにより、下町で客単価9,000円という高単価なサロンへと成長しました。
もちろん、設備や集客のための投資には予算の限度があるでしょう。
独立して事業を軌道に乗せるには、専門家のサポートも大切です。
ご不安なことがあれば、ぜひ一度お問い合わせください。
となりのヘアサロン
【記事提供元】サロンオーナー 2018年3月号(理美容教育出版)