今までにない発想を!「ブレーン・ストーミング」の効果的なやり方をお話します。その1
ブレイン・ストーミング(以下、ブレスト)を経験したことのある方は、どれくらいいらっしゃるでしょうか?
ひとつの案件について、4~5人くらいで自由に意見を述べ合うことを「ブレスト」と呼びます。
凝り固まってしまった脳(ブレイン)を、嵐(ストーム)のようにかき回し、皆で刺激し合うことで、今までにない発想やアイデアを生み出そうとする方法のひとつです。
広告業界にいると、ブレストをやらない日はほとんどありません。
案件が発生すれば、「とりあえずブレストしましょう」となります。
先行きが見えず、変化の激しい今の時代。広告業界に限らずどんな仕事でも、「今までにない発想」は必要とされているのではないでしょうか。
ひとつの案件について、4~5人くらいで自由に意見を述べ合うことを「ブレスト」と呼びます。
凝り固まってしまった脳(ブレイン)を、嵐(ストーム)のようにかき回し、皆で刺激し合うことで、今までにない発想やアイデアを生み出そうとする方法のひとつです。
広告業界にいると、ブレストをやらない日はほとんどありません。
案件が発生すれば、「とりあえずブレストしましょう」となります。
先行きが見えず、変化の激しい今の時代。広告業界に限らずどんな仕事でも、「今までにない発想」は必要とされているのではないでしょうか。
ブレストを成功に導く3つのルール
ブレストの目的は、「アイデアの枠を拡げる」ことです。つまり頭の「タガ」をはずさないといけません。
人間の頭は常識に囚われてしまいがちです。
少しでもありきたりではないアイデアを生み出す必要があります。
多くのアイデアを出し、そのなかで実現可能でより良いアイデアに絞っていきます。
3つのルールを守ることで、ブレストはうまく進行します。
①とにかく数多くのアイデアを出す 「完成度は気にせず、むしろ突飛なものを!」
②人のアイデアを批判しない 「むしろ、ほめ合う!」
③人のアイデアを発展させる 「人のアイデアに乗っかる!」
まずはルールの①を見ていきましょう。
ブレストを実践すると、「数を出せといわれても、なかなか思いつきません」という方がグループのうち1人から2人はいらっしゃいます。
その方々は、おそらく今まで「たくさんアイデアを出す」という経験をする機会がなかったのでしょう。
最初は慣れないかもしれませんが、問題はありません。
アイデアを出すことはクセみたいなものです。ブレストを何回も経験しているうちに出せるようになります。
「完成度は問わず、むしろ突飛な方がいい」のですから、恥ずかしがらずに意見を出してみましょう。
しかし、なぜ“突飛なアイデア”がいいのでしょうか?
それは突飛なアイデアが、現状を打破してくれる可能性が高いからです。
実現可能かどうかは、後からグループの人と考えればいいのです。
突飛なアイデアを数多く出すための練習として、「4色ボールペンの使い道を5分間でできるだけ多く考えてみてください」といった課題に取り組むのが効果的です。
どんなアイデアでもいいのです。
・イヤリングにする
・髪飾りにする
・箸として使う
・目をつぶって芯を出して、その色によって占いをする
・色によって強さを決めて、ジャンケンの代わりに使う
・単語ごとに色を変えたカラフルな日記を書く
・眠れないときに、眠れるまで順番に押し続ける
・隣に座った人に「何色が好きですか」と話しかけるきっかけにする
……いかがですか? くだらないものが多いと思います。
でも、くだらなくていいのです。くだらないものでも、ルールの②につながっていきます。
ルール②については、次回ご紹介します。
佐藤達郎のマーケティング論
●プロフィール●
佐藤達郎(さとう・たつろう)
多摩美術大学教授(広告論/マーケティング論)、コミュニケーション・ラボ代表。2004年カンヌ国際広告祭日本代表審査員。浦和高校、一橋大学、アサツーDK、(青学MBA)、博報堂DYを経て、2011年4月より現職。著書に、『NOをYESにする力!』『アイデアの選び方』『自分を広告する技術』『教えて!カンヌ国際広告祭』がある。
ブレストの目的は、「アイデアの枠を拡げる」ことです。つまり頭の「タガ」をはずさないといけません。
人間の頭は常識に囚われてしまいがちです。
少しでもありきたりではないアイデアを生み出す必要があります。
多くのアイデアを出し、そのなかで実現可能でより良いアイデアに絞っていきます。
3つのルールを守ることで、ブレストはうまく進行します。
①とにかく数多くのアイデアを出す 「完成度は気にせず、むしろ突飛なものを!」
②人のアイデアを批判しない 「むしろ、ほめ合う!」
③人のアイデアを発展させる 「人のアイデアに乗っかる!」
まずはルールの①を見ていきましょう。
ブレストを実践すると、「数を出せといわれても、なかなか思いつきません」という方がグループのうち1人から2人はいらっしゃいます。
その方々は、おそらく今まで「たくさんアイデアを出す」という経験をする機会がなかったのでしょう。
最初は慣れないかもしれませんが、問題はありません。
アイデアを出すことはクセみたいなものです。ブレストを何回も経験しているうちに出せるようになります。
「完成度は問わず、むしろ突飛な方がいい」のですから、恥ずかしがらずに意見を出してみましょう。
しかし、なぜ“突飛なアイデア”がいいのでしょうか?
それは突飛なアイデアが、現状を打破してくれる可能性が高いからです。
実現可能かどうかは、後からグループの人と考えればいいのです。
突飛なアイデアを数多く出すための練習として、「4色ボールペンの使い道を5分間でできるだけ多く考えてみてください」といった課題に取り組むのが効果的です。
どんなアイデアでもいいのです。
・イヤリングにする
・髪飾りにする
・箸として使う
・目をつぶって芯を出して、その色によって占いをする
・色によって強さを決めて、ジャンケンの代わりに使う
・単語ごとに色を変えたカラフルな日記を書く
・眠れないときに、眠れるまで順番に押し続ける
・隣に座った人に「何色が好きですか」と話しかけるきっかけにする
……いかがですか? くだらないものが多いと思います。
でも、くだらなくていいのです。くだらないものでも、ルールの②につながっていきます。
ルール②については、次回ご紹介します。
佐藤達郎のマーケティング論
●プロフィール●
佐藤達郎(さとう・たつろう)
多摩美術大学教授(広告論/マーケティング論)、コミュニケーション・ラボ代表。2004年カンヌ国際広告祭日本代表審査員。浦和高校、一橋大学、アサツーDK、(青学MBA)、博報堂DYを経て、2011年4月より現職。著書に、『NOをYESにする力!』『アイデアの選び方』『自分を広告する技術』『教えて!カンヌ国際広告祭』がある。