2018年4月の雇用義務化を踏まえ、精神障害の理解を深め、人材活用を視野に入れよう!
2018年4月に、精神障害者の雇用が義務化されます。現在、従業員50人以上の事業主は、一定の割合(2.0%)で障害者(身体障害者、知的障害者)を雇用するように定められていますが、2018年4月から障害者のなかに精神障害者が含まれることになります。
これは従業員50人未満の中小企業にとっても他人事ではありません。精神障害とは、そして精神障害者をどのように雇用すればよいかを理解し、社会活動のひとつとして、また戦力としての精神障害者雇用を視野に入れてみてはいかがでしょうか。
これは従業員50人未満の中小企業にとっても他人事ではありません。精神障害とは、そして精神障害者をどのように雇用すればよいかを理解し、社会活動のひとつとして、また戦力としての精神障害者雇用を視野に入れてみてはいかがでしょうか。
■「働きたい」精神障害者が5年で倍増
現在、精神障害者の就職件数が増加しています。厚生労働省によると、平成27年度の精神障害者によるハローワークを通じた新規求職申込件数は、8万579件と増加の一途にあります。平成22年度の3万9,649件と比べて、5年で倍増というペースです。
そのうち就職件数は3万8,396件で就職率は47.7%。就職件数と就職率は上昇傾向にあり、受入体制を整えている企業が徐々に増えていることが読み取れます。
もちろん、精神障害者を雇用するにあたって、企業側が整備しなければならないことがないわけではありません。企業側の理解と整備が足りず、障害者の長期就労が難しくなる、といったケースは多いのです。
厚生労働省の平成25年度障害者雇用実態調査を見ると、精神障害者の平均継続年数は4年3ヵ月となっています。これは身体障害者の10年、知的障害者の7年9ヵ月と比べて短く、定着率の低さが読み取れます。
会社側は医療機関や支援機関と連携して、精神障害の実態を理解した上で、障害者の「個性」にマッチした職場環境づくりが求められているのです。
■精神障害者雇用の3つの効果
一方、精神障害者を雇用することで期待できる効果として、主に以下の3点が挙げられます。
1.今回、雇用義務に精神障害者が加えられることによって、企業においては人材発掘の機会が拡大したととらえることができる
2.精神障害者は、身体的なハンディキャップが少ない方が多いため、労働環境の整備が比較的容易の場合がある
3.精神障害者のなかには高学歴だったり、社会経験を積んできた人材や、特定能力に秀でた人材もいる。人事管理の理解と工夫次第で、戦力化が大いに期待できる
■定着・活用に成功している精神障害者雇用事例
実際に精神障害者を雇用し、職場環境を整備して定着・戦力化に成功している企業の事例を紹介します。
事例1)ITサービス業
・ITスキルの高い精神障害者を雇用
・リラックスして仕事に集中できるよう、各自の業務机をパーテーションで区切る
・疲労したときにすぐ横になれるよう、職場に休息ベッドを設置
事例2)電気電子部品組立業
・十分な実習期間を設けて企業と精神障害者がお互いを知る
・リーダーが精神障害者の体調変化やSOSサインをキャッチする力を体得
・仕事に自信を持たせ、やる気を刺激する「適材適所」の人員配置を実践
事例3)金融機関
・「やってくれるといいけれど、担当者がいない」業務に着目し、精神障害者の業務を創出
・精神障害者チーム用の執務室を新設。相談ルームや休憩スペースを確保
・業務依頼書とマニュアルを整備してノウハウを蓄積
■精神障害者雇用は会社全体の定着率アップにつながる
これら事例にあるように、精神障害者を雇用するにあたっては、ハード・ソフト両面での職場環境の整備が必要です。精神障害者が働きやすい職場環境は、一般の従業員にとっても働きやすいものです。精神障害者雇用のための職場環境整備は、全体的な定着率の向上につながる可能性があります。
人材が定着すると、企業の業績にも良い影響を与える可能性が高くなります。精神障害者の雇用をチャンスととらえて、会社全体の体制を見直すとともに、就労環境の整備を検討してみることをお勧めします。
企業成長のための人的資源熟考
現在、精神障害者の就職件数が増加しています。厚生労働省によると、平成27年度の精神障害者によるハローワークを通じた新規求職申込件数は、8万579件と増加の一途にあります。平成22年度の3万9,649件と比べて、5年で倍増というペースです。
そのうち就職件数は3万8,396件で就職率は47.7%。就職件数と就職率は上昇傾向にあり、受入体制を整えている企業が徐々に増えていることが読み取れます。
もちろん、精神障害者を雇用するにあたって、企業側が整備しなければならないことがないわけではありません。企業側の理解と整備が足りず、障害者の長期就労が難しくなる、といったケースは多いのです。
厚生労働省の平成25年度障害者雇用実態調査を見ると、精神障害者の平均継続年数は4年3ヵ月となっています。これは身体障害者の10年、知的障害者の7年9ヵ月と比べて短く、定着率の低さが読み取れます。
会社側は医療機関や支援機関と連携して、精神障害の実態を理解した上で、障害者の「個性」にマッチした職場環境づくりが求められているのです。
■精神障害者雇用の3つの効果
一方、精神障害者を雇用することで期待できる効果として、主に以下の3点が挙げられます。
1.今回、雇用義務に精神障害者が加えられることによって、企業においては人材発掘の機会が拡大したととらえることができる
2.精神障害者は、身体的なハンディキャップが少ない方が多いため、労働環境の整備が比較的容易の場合がある
3.精神障害者のなかには高学歴だったり、社会経験を積んできた人材や、特定能力に秀でた人材もいる。人事管理の理解と工夫次第で、戦力化が大いに期待できる
■定着・活用に成功している精神障害者雇用事例
実際に精神障害者を雇用し、職場環境を整備して定着・戦力化に成功している企業の事例を紹介します。
事例1)ITサービス業
・ITスキルの高い精神障害者を雇用
・リラックスして仕事に集中できるよう、各自の業務机をパーテーションで区切る
・疲労したときにすぐ横になれるよう、職場に休息ベッドを設置
事例2)電気電子部品組立業
・十分な実習期間を設けて企業と精神障害者がお互いを知る
・リーダーが精神障害者の体調変化やSOSサインをキャッチする力を体得
・仕事に自信を持たせ、やる気を刺激する「適材適所」の人員配置を実践
事例3)金融機関
・「やってくれるといいけれど、担当者がいない」業務に着目し、精神障害者の業務を創出
・精神障害者チーム用の執務室を新設。相談ルームや休憩スペースを確保
・業務依頼書とマニュアルを整備してノウハウを蓄積
■精神障害者雇用は会社全体の定着率アップにつながる
これら事例にあるように、精神障害者を雇用するにあたっては、ハード・ソフト両面での職場環境の整備が必要です。精神障害者が働きやすい職場環境は、一般の従業員にとっても働きやすいものです。精神障害者雇用のための職場環境整備は、全体的な定着率の向上につながる可能性があります。
人材が定着すると、企業の業績にも良い影響を与える可能性が高くなります。精神障害者の雇用をチャンスととらえて、会社全体の体制を見直すとともに、就労環境の整備を検討してみることをお勧めします。
企業成長のための人的資源熟考