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建設現場で盗難被害が多発! 被害に遭わないようにするためには

24.09.03
業種別【建設業】
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近年、さまざまな要因から、建設現場での盗難被害が急増しています。
一般的に建設現場での盗難は単独ではなく集団で行われ、建設機械から金属資材に電動工具まで、建設現場に置いてあるほぼすべての機材や資材がターゲットにされています。
窃盗グループから機材や資材を守るためには、適切な防犯対策が必要不可欠です。
また、どのような現場が狙われやすいのか把握しておくことも防犯対策を考えるうえでは必要です。
事業者は、相次ぐ盗難被害を未然に防ぐためにできることを把握しておきましょう。

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建設現場で狙われるアイテム

建設現場で盗まれる品目は多岐にわたりますが、近年は金属の価格高騰の影響を受け、特に銅線や敷鉄板、ワイヤーやアルミなどの「金属資材」が狙われやすい傾向にあります。
福岡県では2022年以降、敷鉄板の盗難被害が50件以上も発生しています。
建設現場における盗難品のうち、全体の半数を銅線などのケーブル類と敷鉄板が占めるという保険会社の調査結果もあります。

また、金属資材以外では、建設機械も盗難のターゲットになっています。
小型・中型の建機のなかでも、発電機や高圧コンプレッサーなどは非常に高価で、盗んだ後に転売しやすく、盗難被害に遭いやすい品目といえるでしょう。
人気の高いメーカーの建機であれば、より中古市場に流通させやすいため、一度に複数台が盗まれたというケースもあります。

小型・中型ではない油圧ショベルカーやダンプカーといった大型の重機も安心はできません。
過去には、白昼堂々と重機を盗んだ窃盗グループもいたそうです。
「重機は運び出しづらいから盗まれない」という認識は誤りだということです。
こうした重機は盗難品だと疑われやすい新品よりも、数年は使われている中古品がより狙われやすい傾向にあります。

さらに、作業員が工事に使用する作業工具も、放置したままだと盗まれる可能性が高くなります。
電動工具類や精密測定器、工事の際に着用が定められているフルハーネス型の安全帯なども軽くて持ち出しやすいうえに、転売も容易なため、盗まれやすい傾向にあります。

ほかにも、防音シートや照明器具、薬品や廃材なども盗まれますし、機材や資材を積んだ車などは、窃盗犯の恰好の的になります。
多くの機材や資材は、工事期間中どうしても建設現場に置いておかねばならないため、適切な対策を講じて、盗難被害を防ぐ必要があります。

盗難被害に遭わないようにするために

国内外で工事の件数が増えると、機材や資材の需要が高まり、建設現場の窃盗件数も増加するといわれています。
大切なのは、機材や資材を盗まれにくい現場にすることです。

まず、夜間はしっかりと施錠して不法侵入を防ぐと同時に、機材や資材は外からは見えない場所に保管し、シートやカバーなどで覆って隠しておきましょう。
外部から目についてしまうと、狙われる確率が格段に上がります。
また、窃盗グループは換金が目的で盗むため、機材を換金できないようにばらしたり、必要な部品を外しておいたりすることも有効な方法の一つです。

さらに、小型の工具などはできるだけ現場に置かず、可能であれば各作業員に毎日持ち帰ってもらうようにしましょう。
建設現場にまとめて保管しておくよりも、盗難被害のリスクを下げることができます。

また、人感センサーで点灯する防犯ライトや警報装置の設置なども効果的ですし、最近はスマートフォンで建設現場の今の様子を確認できる監視カメラの導入も進んでいます。
コストとの兼ね合いになりますが、特に大きな現場になればなるほど、警備会社と契約を結ぶことが当たり前になっています。

手軽にできることであれば、「機材や工具に名前や社名を入れておく」「見える場所にステッカーなどを貼り、防犯対策が万全であることをアピールする」などの行為も効果があるでしょう。
窃盗グループが盗みづらく、換金しづらいようにすることが盗難を防ぐうえでは重要な視点になります。

近年は建設現場の盗難被害の急増に伴い、保険会社も建設業者の保険への新規加入に慎重な姿勢を取っています。
盗難被害に遭わないためには、事業者が自衛するしかありません。
建設現場での盗難被害は金銭的なダメージを受けるだけでなく、工事を滞らせてしまうことにもなります。
防犯にかけられるコストなども踏まえながら、可能な限り盗難対策を行なっていきましょう。


※本記事の記載内容は、2024年9月現在の法令・情報等に基づいています。